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NII情報

[開催報告]「大学共同利用機関シンポジウム2020」初のオンライン開催

研究トークに佐藤真一教授が登壇、AI 技術を活用した医療画像の解析について講演
オンライン展示では、量子コンピュータ技術や理論計算機科学、次世代学術研究プラットフォームを展示

 NIIなど大学等の共同研究・共同利用を支える全国の大学共同利用機関は、10月17日、18日の2日間にわたり、「大学共同利用機関シンポジウム2020 ~宇宙・物質・エネルギー・生命・情報・人間文化:オンラインで研究者と話そう~」をオンラインで開催し、大型研究施設や設備、基盤等を活用した最先端の研究を紹介しました。

 このシンポジウムは、人間文化研究機構(NIHU)、自然科学研究機構(NINS)、高エネルギー加速器研究機構(KEK)、NIIが所属する情報・システム研究機構(ROIS)を構成する4機構19機関、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構宇宙科学研究所、国立大学法人総合研究大学院大学が合同で平成22年から毎年開催しています。11回目となる今年は、新型コロナウイルスの感染拡大により初めての試みでオンライン開催となりました。また、最新の研究成果を各機構の研究者がわかりやすく紹介する「研究トーク」とオンライン展示「Gather Town」を別々の日に開催することで、より多くの方にシンポジウムに参加してもらえるよう、これまでの1日開催から2日開催としました。

 シンポジウム1日目の研究トークでは、NIIからは、佐藤 真一 コンテンツ科学研究系 教授/医療ビッグデータ研究センター長が登壇し、同センターが取り組む医療画像ビッグデータクラウド基盤の構築とAI 技術を活用した医療画像の解析の研究について説明しました。研究トークは、Zoom Webinar、YouTube Live、LINE LIVEで配信を行い、Zoom Webinarでは視聴者から多くの質問が寄せられ、研究者がリアルタイムで回答しました。

 2日目は、「Gather Town」 というバーチャルスペースを使って、オンラインで展示説明を行いました。Gather Townの中に、リアルな世界と同様に機関ごとの展示スペースを設け、ポスターや動画などを設置。参加者は、Gather Townの中で自分自身のアバターを動かしながらオンラインスペースを行き来し、ポスターや動画を自由に閲覧しました。コアタイムには、研究者がGather Townの展示スペースに入り、研究内容を説明したり参加者からの質問にリアルタイムで答えたりしました。NIIからは、「量子コンピュータ技術と今後の展望」、「理論計算機科学入門 有限と無限のあいだ 〜数学的理論から、AI・自動運転〜」、「研究データの活用・流通・管理を促進する次世代学術研究プラットフォーム」の展示を行いました。

 また、同日、国立極地研究所の「南極北極ジュニアフォーラム2020」では、南極・昭和基地を生中継でつなぎ、第61次南極地域観測隊越冬隊員による中高生南極・北極科学コンテスト受賞提案実験報告や視聴者から質問に答える様子などをライブ配信しました。

 昨年までは、会場での開催で600名ほどの参加者でしたが、今回はオンラインで地理的な制約がなくなったこともあり、参加登録者は約2000名にのぼり、全国各地や海外から多くの方にご参加いただきました。

 参加者からは、「研究トークが大変興味深かった」「Gather Townというアプリケーションは初めてだがおもしろい」「Gather Townは気軽に話せる場。学会のパネル展示に近い」など、コロナ禍における新しいシンポジウムの形として好評をいただきました。

 各機関の展示コンテンツは、大学共同利用機関シンポジウム2020のウェブサイトで引き続き公開しています。ぜひご覧ください。

https://iu-real.jp/ius/2020/

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