ニュース / News

NII情報

国際会議SC24で日米間800Gbpsのデータ転送に挑戦

2024年11月17日~22日にアトランタで開催される国際会議SC24にて、NIIは高速ファイル転送ツールを用いた、日米間ピーク速度800Gbpsの高速データ転送に挑戦します。

この実証実験は、SC24におけるNetwork Research Exhibition (NRE)の一つとして、NICT(国立研究開発法人情報通信研究機構)、汎欧州学術ネットワークGÉANTの協力の下、実施されます。NIIが開発した高速/恒速ファイル転送ツールMMCFTP(Massively Multi-Connections File Transfer Protocol)を使用し、10本の異なる100Gbps回線を同時に利用して、日本と米国間でピーク速度800Gbpsのデータ転送に挑むものです(注1)。この実験により、高速マルチパス転送の実現可能性を実証し、最先端科学技術における国際データ転送の活用を促進することを目指します。詳細はデモ要旨NRE-14をご覧ください。

現在、世界中の研究教育ネットワークの相互接続と連携により、国境を越えた地球規模での科学データの高速転送が可能になり、発見とイノベーションが加速しています。こうした背景から、NIIでは、世界中の研究教育ネットワークと協働で、複数の回線を組み合わせて同時に使用する事で、より高速なデータ転送を実現することを目指しています。
今回の実験で用いるネットワークは、NICTが主導し、AARNet、AmLight-ExP、ARENA-PAC、BELLA II、CANARIE、CERN、GÉANT、INTERNET2、JGN、KAUST、NAOJ、RedCLARA、SCinet、SINET6、SingAREN、SURF、TransPAC、WIDEプロジェクト、ハワイ大学といった、世界中の研究教育ネットワーク、組織、機関の優れた協力により実現しました (図1)。本実験は世界中の研究教育ネットワークの潜在能力を実演するものでもあります。

本実験は、2024 年 11 月 19 日火曜日、東部標準時 14:00 から 16:00 まで(日本標準時では11月20日水曜日、4:00から6:00まで)、アメリカ・アトランタで開催される SC24 の NICTブース (ブース番号#3155) で実演されます。また、SC24期間中、他の時間(1日当たり2-3時間)にも実験・デモを実施します。

NIIでは、本実験以外にも、NIIブース(ブース番号#3914)にて、クラウド基盤研究開発センターを中心とした以下の研究展示を行います。

  • Academic Information Infrastructure for Data-Driven Science
  • Development of a Hybrid Job Deployment Platform Using Open OnDemand
  • IoT Stream Processing
  • Zero Trust based IoT Security
  • Operation Technologies for Next-Generation HPC Infrastructure
  • Practice of Efficient Identity Proofing in HPCI Sign-up with Federated Credentials
  • Case Studies of Hybrid Cloud Architectures for Astronomical Observatory Data
  • Research Data Analysis Platform for Reproducible Data-driven Science
  • Literate Computing for Reproducible Infrastructure (LC4RI)

詳細は、展示研究紹介をご覧ください。

20241113_FIG-editable.jpg
図1 SC24実験における国際ネットワーク構成
関連リンク

(注1)本実験は一般トラフィックに影響を与えない様、技術的制限を加えて実施します。
6648

注目コンテンツ / SPECIAL